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一式双発高等練習機(一般公開)

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 一式双発高等練習機(一般公開 11/25~28)  立川飛行機(立飛)が制作した機種の一つで、青森県の十和田湖に昭和18年(1943年)に沈んで以来、平成24年9月に69年ぶりに引き上げられ、青森県立三沢航空科学館に展示されていたものを、立飛ホールディングス社が令和2年11月に譲り受けたものを一般公開した。  昭和14年(1939年)3月、陸軍から多目的双発高等訓練機の試作指示があり、立川飛行機にとっては初めての双発、全金属製、引込脚の機体を制作。操縦訓練だけではなく、航法、通信、射撃、写真撮影など、いわゆる機上作業全般に使用される練習機。エンジンの信頼性が高く機体の耐久性に優れ、また操縦席からの視界が良く、機内も様々な訓練に対応できる広いスペースが確保されているなど使い勝手に優れている傑作機でした。生産期間:昭和15年~昭和20年 総生産機数:1,342機 乗員:5~9名(配布チラシより)  芋窪街道を立川方面に行くと、「立飛」という会社があり、昔飛行機を作っていたということは想像していたので、今回の一般公開はその想像が合致した瞬間でもあった。飛行機やメカについて知識を持ち合わせていないので、ぐるっと回って手当たり次第に写真を撮ったものの一部を載せる。多くの見学者があり、待つこと1時間、展示も充実していた。 展示場所は昭和12年建設の梁のリアルな5号棟 (昔製造された場所で展示されるのがふさわしいとの思いから、展示場所に選びましたとの職員さんのお話。この機に対する愛着を感じた) 十和田湖からの引き上げ風景(映像) 引き上げ風景(映像) 展示会場 一式双発高等訓練機模型 引き上げられたときばらばらに散った部品の数々 タラップとして使用していた梯子状のもの 立川機(キ五十四) 立飛会社の門  

こもれび(25)

こもれび(25)  ら  2017 妻子 めこ どもが世界を統べらば戦争は起らまじとむのたけじ言ひぬ   反戦を訴へ続けしむのたけじ百一歳は反骨に死す   戦争法阻止せむと立ちしむのたけじ若き力の足らざるや今   ドレミファ橋渡りし先は高麗峠いろはもみぢのいろはが滲む   高句麗は滅びたりけり千三百年王家の歴史高麗郷にある   高麗の郷 騎射競技会馬上にはりりしき若者髪長姫も   ラスコーの洞窟の闇に向ひたるクロマニヨン人白人なりき   暗き洞馬は嘶き黒き牛ありありと立つラスコー壁画   真闇にて保存されゐしラスコーの壁画の馬が首振るが見ゆ   新人のクロマニヨン人長身の美男美女とその子供たち   洗濯機のゴミ取りネット引つ張つても押してもだめだ取り出せぬ   パソコンに検索すれば図解入りゴミ取りネットの外し方あり   ダイヤモンド富士が見ゆると聞きつけて来たる冬至の東久留米駅   これからは冬至の日には来てみむかダイヤモンド富士輝く眩し   八ッ場ダム作る作らぬ騒動の無かりしごとく削らるる谷   久々にバスの旅なり冬畑に達磨五つが吊るされたる見ゆ   あれは何と思へどバスは過ぎゆきて達磨五つは遠ざかりけり   あれの意味悩み悩みて町役場に問ひ合はせをり どんど焼きとふ   入所者の作品過剰に飾らるる良かれと思ふ感覚恐ろし   満艦飾に飾らるる作品過剰過重 とも思はぬ感覚怖し   節分の豆まき行事見むと来し氏子ならざる我にも給へ   今や遅しと豆の撒かるる時を待つはやる心を抑へてしばし   八方へ撒かるる豆をキャッチできぬ小さき豆がすり抜けて落つ   いきいきと金正男氏あらはれぬ数分後の運命知らず   青空にきりつと一基のマーライオン北緯一度の夕暮れ迫る   退職の人を見送る春の宵永遠の別れかもしれぬなり   髪を切り今日の鬱を払はむよ玉虫色のバッグを手にす   新緑の今日の光の中をゆく今日にしかない今日の喜び   真っ直ぐな女の視線にひるむなりアルフォンス・ミュシャスラブ叙事詩に   二十枚のスラブ叙事詩に描かるる千年の途方もなき戦

こもれび(24)

 こもれび(24) よ  2016   珍しき 仏手柑 ( ぶしゅかん ) とふをいただきぬはるかな記憶呼び覚ます形   蜜柑とも柚子とも知れぬ不可思議な慈愛に満ちて仏手柑はあり   み仏の 指 ( および ) を持てる仏手柑新玉の年の飾りと せ むよ   金柑が庭になりしと杖付きて九十歳の小窪さん来る   杖付きて小窪さん捥ぎたらむ金柑の実から光こぼるる   九十歳の小窪さんの金柑を焦がさぬやうに優しく煮つる   明日まで生きてゐたらと言ひ直し九十歳のミヨさんの約束   約束を違へずミヨさん持てきたる杖を突きつつ千両の苗   男はみな戦争に行き十代のミヨさん電車の運転手たる   つつつーと走りて止まるツグミたち あ!だるまさんが転んだしてる   枯芝を走るツグミの早きこと「だるまさんが」で止まれるもをり   雉鳩がくぐもる声に鳴き出づる青葉若葉の季節嬉しき   五月まだ雪の中なるシベリアの上空 飛行機 ( ひき ) は薄明に越ゆ   壮麗なシェーンブルン宮殿十六人の子を産み育てしマリヤ・テレジヤ   幼子とくつろぐと見ゆる肖像画幸せさうなマリア・テレジア   十二時には十二人の使徒が出づウイーンの街のからくり時計   華麗なるハプスブルク家の宮殿よ世界遺産の栄光ここに   都美術館二時間待ちなる若冲展猛暑なればに風よ吹き来よ   雄鶏の赤き鶏冠若冲に睨まれてをりたじたじとなる   一千万人がダウンロードをしたるらしポケモン探しの旅に出発   一晩にポケモン四匹捕まえぬいかなる仕組み家にもをりて   東京都美術館ポンピドゥー展 レストランにてポケモンゲット   人多きところに多く出るといふポケモン探して上野を歩く   八咫烏棲むとふ熊野の神域に樹齢千年の 梛 ( なぎ ) の木が 立つ   中辺路の辺路とは何の意拘れば本宮大社に謎解くかぎは   ま幸くと浜松が枝を引き結ぶ有間皇子は還らざりけり   時を超え磐代王子を拝みぬ斬首されたる有間皇子を   梛の木は神の木ここに千年の平和を願ひ立つと聞く   ゆつくりと右に左に鈴を打つどの鈴も鳴る

ディズニーシー

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 2021.11.19 ディズニーシー 人に誘われて、久しぶりにディズニーシーへ行った。何年ぶりだろう。コロナ禍の余波はまだ続いていて、予約しないといけない。園内はマスク着用、2mの間隔をあける。園内マップは配布されず、スマホで園内地図をダウンロードして見よということであるが、スマホも携帯も持たない私はただ歩き回って、行列の後ろについて入場する。待ち時間は10分~20分程度か、行列が長いように見えても間隔が開いているせいか、意外とスムーズである。ただ歩き回った。入場者数も多くも少なくもなく心地よく過ごせる混み具合であると思った。 ディズニーシーまでディズニラインに乗って出発 ディズニーシーに入場 ベネツアンゴンドラに乗る ベネチアのゴンドラよりきれい。船頭もイケメン。 トイストーリーマニアに迷い込む。予約券が必要とのこと。残念。 一段と高く立派に見えるタワーオブテラーに乗る。 ドナルドが愛嬌を振りまいていた。 港の中でショーが始まったが昼食の場所確保のために並んでいて、遠目にちらりと様子を見学。1時5分~10分間のショウ。音楽が迫力があり見に行きたいが我慢。 マルコポーロの像?広場に見上げて。 園内はシクラメン、港の周りはツワブキの黄色が目立って美しい。 トランジェットスチーマーラインの船に乗る 周回中に撮影 夕べが迫る、園内にライトがつき始める。 あっという間に夕闇の中 ミステリアスアイランド 懐かしいメリーゴーランドに乗る マーメードラグーン夜景 暗くなってマップなしの身にはつらい。ウロウロと出口を探す。 夕7時、月も高くなり帰宅。

こもれび(23)

 こもれび(23) 2015 ゆ  2015   顔合はすこともなければ積もりゆく一人相撲の疑心暗鬼が   名を呼べばやはりかの人 胡麻塩頭 ( ごましほ ) が人ごみの中振り返りたり   世の中は疑似体験に満ちてゐる絶叫マシーンに心雀躍   ディズニーのお土産袋持つ人と深夜の電車に乗り合はせたり   昆虫の混入よりも何よりもレトルトパックの離乳食に驚く   立ち寄りて何もいらぬと言ふからに茶もださざりしこといたく悔ゆ   素つ気なき妹なるよ茶も出さず要件聞きて兄を帰せり   熱々の目刺しほど良き塩加減うましと思ふ今日節分会   恵方巻賑はふ売り場を通り抜け四匹入りの鰯を買ひぬ   大箱にパズルのごとく詰められて 雛 ( ひひな ) の道具あふれんとする   雛人形飾るも仕舞ふも胸一つ出さんか否か葛藤の末   やうやつとお雛様段に納まりぬ 雛 ( あ ) 霰 ( られ ) 供へて落ち着く気配   仕舞はずは云々言ふは世迷ひ言己落としめ苦しまむとす   雪の山獣の気配何もなし木に木の話聞かせて歩く   カテドラルそしてサクラダファミリアの百年後の現実を見る   コロンブス海を指さし立てりけりフロンティアこそ目指すものなり   ああこれがハルニレの木 欧州の春を彩る優しき緑   白き壁白き風車が立つ丘に黄の菜の花が群生しをり   ラマンチャの丘の上の青空がドン・キーホーテ産みしと思ふ   図書館の隣の席の若者が問題集解くはうらやましけれ   温泉に浸かる猿をば見にきたり地獄谷にも春は来てゐて   雪積もる冬にあらねば飛び込みや潜水すらもしてゐる子猿   人の荷を狙ふやからはをらずして地獄谷はごくごく平和   根回しをせぬを無謀と言ふだらう人を信じて切り込む覚悟   濃霧にて飛行機飛ばぬアクシデント予約せしごとホテルに泊まる   宿泊が予定されてゐたるごと二泊三日が三泊四日に   昼過ぎに飛行機の欠航告げられて明日の休暇を職場に伝ふ   最果ての利尻から掛くるスマートホン職場に繋がる直ぐにつながる   若者の元気な声が光つてる利尻の街の夏祭りな