ホッタラケの島(狭山丘陵)

2019.10.13

ホッタラケの島
狭山丘陵の自然について学ぶ機会があり、何度か狭山丘陵に通ううちに「ホッタラケの島」の聖地という小さな看板を目にして、一度は見ているはずであるがと、内容確認をかねて、DVDを借りて視た。制作年は2009年フジテレビジョン 98分 
           

DVDの箱には「子供の頃大切にしていた『宝物』はいま、どこにありますか?」
内容は 神社の先にあった「ふしぎな島」での大冒険!!

ある日、高校生の遙は神社で「亡くなったお母さんの形見の『手鏡』を返して下さい」とお祈りしていました。すると、目の前に不思議な「きつね」がいるではありませんか!後をつけて奥に入っていくと……なんとおとぎの国のような「ホッタラケの島」に迷い込んでしまいます。 ……と紹介されています。

この話は狭山丘陵にある「ハタヤの稲荷さま」の昔話がもとになっているのだそうだ。
そこで、『不老川の絵本」絵と文 池原昭治 から話を引用してみると。
                                         

ハタヤの稲荷さま
不老川の上流、入間市の宮寺にあります、出雲祝神社(延喜式内社といわれている)のそばに「ハタヤの稲荷さま」と呼ばれるたいへん縁起のいい稲荷さまがあります。
むかし南中野に住む人が、たいせつなものを見失ってこまっておりました。家中はもとより近所中を捜しましたが見つかりません。
そこで、こまったときの神だのみと近くにあるハタヤの稲荷さまに願かけをしました。そして満願の日にあんなに捜しまわっていた、たいせつなものがみごとに見つかりました。このことが大評判となり、近郷近在から願かけにくる人がたえなかったといいます。
そしてお礼には生玉子を供えたといわれ、今もこの信仰はつづけられているそうです。
                        
大事にしている物ほど日常の中でどこに取り紛れてしまうのか、どこに行ってしまうのか、見当たらなくなってしまうことが多い。そのような日常の機微をうまく表現している。
整理下手な私は、大事にしまっておこうとすると、どこにしまったのか忘れてしまって、捜し物で一日つぶれてしまうことも。

民話の単純な短い話を、脚色して98分のアニメに仕立てる。「ハタヤの稲荷さま」の静かな雰囲気はないが子供心をくすぐるような世界が展開されていると愉しく見た。
「狭山丘陵」も「ホッタラケ」にしてしまうと自然が荒れてしまうという喩のよう思えてくる。
そういえば我が家のぬいぐるみ「トトロも真っ黒クロスケ」もどこに行ったのか、大事にしていたのに見当たらない!
 

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