与謝野寛短歌選集 「植物」を詠む13(ヤ~ヲ)(完)

与謝野寛短歌選集 平野万里編 
与謝野寛「植物」を詠む 13(ヤ~ヲ)


㋳ ①柳0.47.50.62.76.111.159.167.185.186.187.188.189.190.236.234.235.250 ②山吹39 ③ゆづり葉59 ④ユリ(百合・白百合)44.56.57.60.87.123 ⑤蓬43.59.261.

㋶ ①蘭70 ②リュウゼツラン(龍舌蘭)294 ③リラ186.282 ④りんどうの花232.241.288 ⑤連翹60

㋻ ①ゐ(藺)269.264 ②ヲトコヘシ(男郎花)221 ③ヲミナヘシ(女郎花)121

ヤ行
    ヤナギ・柳
高どのは柳のすゑにほの見えてけぶりに似たる春雨ぞ降る P30

    ヤマブキ・山吹
鍋洗ふと君いたましや井ぞ遠き戸は山吹の黄を流す雨 P39

    ユヅリハ・杠
くき赤きゆづり葉うづめたわたわとゆたかに降れる山のしら雪 P59




    ユリ・百合
百合の根に赤き雉臥すよしえやし人は見るとも君が傍ら P44
きりぎしの土に危く落ちんとし造花に似たる車百合さく P123

    ヨモギ・蓬
靑立ちし蓬は刈るな朝の雨ゆふべのしづく白く置く見ん P43

ラ行
    ラン・蘭
硝子の間明るきなかの敷石に蘭を移すも我を嗅ぐため P70

    リュウゼツラン・龍舌蘭
一むらの龍舌蘭の上に見る半霞みて沖に沈む日 P294

    リラ
巴里をば既に忘れし身なれどもわか紫のリラを今日嗅ぐ P282

    リンドウ・竜胆
逢ふごとに秋ぬかづく心あり高き裾野のりんどうの花 P232

    レンギョウ・連翹
桃が散る連翹(れんげう)が散るましてわかき二十(はたち)は静こころ無し P60

ワ行
    ヰ・ゐ・藺
みづうみの奥に澤あり青き()を満たして寒し秋の夕暮 P269

    ヲトコへシ・男郎花
山冷えて浴衣かさぬる朝となりあはれに白き男郎(をとこへし)かな P221

    ヲミナへシ・女郎花
山の草ふと見つめたる一に黄なるはかなき女郎花(をみなへし)立つ P121


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