与謝野寛短歌選集 「植物」を詠む12(マ~モ)


与謝野寛短歌選集 平野万里編
与謝野寛が詠んだ植物の歌 その12

㋮ ①松(赤松・松)31.33.38.44.85.123.134.159.160.165.210.167.168.195. ②まゆみ287 ③万両245 ④みかん112 ⑤水引草49.83 ⑥都わすれ161 ⑦麦258 ⑧木犀223 ⑨桃35.60.294 ⑩もみぢ葉 37.92.270.279

 ①    マツ・松・赤松
いざ行きてそこに住まばや山かげの松のあらしは人を(そし)らず P31

    マユミ・真弓
紅葉して(とち)まゆみなど山に散る我も吹かれんかかる風には P287

    マンリョウ・万両
つるもどき山萬両と一つらに白き小菊を見る師走かな P245

    ミカン・蜜柑
海たかし白菜の畑みかん畑つばきの花のうへを船行く P112

    ミズヒキ草・水引草
手にとれば侘びて住みけん父母の涙おちきぬ水引の花 P83

    ミヤコワスレ・都忘れ
めでましし都わすれと云ふ草を眞野の浦人知るよしもがな P161

    ムギ・麦
切厓の固きには似ずその上に麥の黄ばめる溪の村かな P258
麦秋
    モクセイ・木犀
山の草軒に及ぶをかき分けて武田荘の木犀を嗅ぐ P223

    モモ・桃
青海に春日かぎろひ繪の如き高松の城桃の花咲く P35

    モミヂ・紅葉
秋山の神に()()くともみぢ葉を卓にかこみて杯を擧ぐ P92


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